DyDoグループの歴史を知ろう
事業のはじまりは「置き薬」から
DyDoグループの歴史は、戦後、創業者が個人事業で始めた配置薬業から始まります。「おきぐすり」とも呼ばれるこの事業は、300年以上前から続く日本独自の薬の販売システムで、ご家庭や事業所に救急箱を配置し、常備薬を必要な時に使っていただき、後日、代金を回収するビジネスです。お客様に寄り添い、お客様の健やかな生活のお役に立ちたい、そしてそれをお客様の身近な場所で実現したいという思いから始めた事業です。事業の拡大に合わせ、会社を法人化し、1956年に「大同薬品株式会社(現在の大同薬品工業株式会社)」を設立、その後、ドリンク剤等の自社商品の開発・製造・販売に至り、これは現在、大同薬品工業(医薬品関連事業)が担う、ドリンク剤等の受託製造のビジネスとしてその形を落ち着かせ、業界内でトップクラスの実績を誇るまでに成長しました。
「薬箱」は「自販機」に、「ドリンク剤」は「缶コーヒー」に
当社グループが大きな成長のきっかけをつかんだのが、自販機ビジネスの展開です。日本が高度成長期を迎えた1970年代、車の交通量が飛躍的に増える中で、トラックドライバーを新たな顧客層として、私たちは国道沿いのパーキングにショーケースを設置し、自社のドリンク剤の販売を開始しました。その後、ドリンク剤と同じく「眠気覚ましになる」と人気がではじめた缶コーヒーに着目、大同薬品工業の新規事業として缶コーヒーを販売する飲料販売事業を立ち上げるとともに、「ダイドーブレンドコーヒー」の前身となる「ダイドージャマイカンブレンドコーヒー」を開発、発売しました。
時を同じくして、温かい缶飲料と冷たい缶飲料を同時に販売できる自販機が登場したことから、従来のショーケースを自販機に置き換え、自販機ビジネスに本格参入します。順調に販売を拡大し、参入から2年後の1975年、「ダイドー株式会社(現在のダイドードリンコ株式会社)」を設立、日本国内において自販機が急速に普及していく中で、自販機ビジネスをコア事業とする現在のビジネスモデルを確立します。
配置薬業から自販機ビジネスへ、これは一見するとビジネスモデルの変遷のように見えるかもしれませんが、当社グループが創業以来一貫して行ってきたのは、お客様にとって身近な場所に箱を置き、お客様が必要な時に、必要とするものをいつでも購入していただける仕組みです。つまり、この「お客様の求めるものをお客様に身近なところでお届けする」というビジネスモデルが、当社グループの強みであり、社会で果たすべき役割だと考えています。
株主の皆様とともに歩む
2001年、東京証券取引所市場第二部へ上場(2003年に同第一部へ指定、2022年に同プライム市場へ移行)し、株主の皆様との歩みを始めました。現在では個人株主様をはじめとする約4万人の株主の皆様に支えられています。
特に個人投資家の皆様は、私たちの商品の「ファン」としての立場から、当社グループの成長に向けた貴重なご意見をいただける存在であると考えています。
事業フィールドを拡大
自販機の普及とともに成長を続けた当社グループも、2000年代に入ると成長が鈍化し始めました。そのような環境下で次の成長を実現するため、2010年代からは事業フィールドの拡大へ取り組んでいます。
2012年には、フルーツゼリーを製造・販売する株式会社たらみをM&Aにより取得し、3つめの事業セグメントとして食品事業が加わりました。
1969年に長崎県の多良見(たらみ)町(現:諫早市)で青果業としてスタートしたたらみは、「自然の恵みであるフルーツをいつでもどこでも楽しんでもらいたい」という思いから、1988年にフルーツゼリーの製造・販売を開始しました。業界トップを誇る高いシェアは、フルーツを超えたおいしさをお届けすることを目標に、開発した商品が消費者の皆様に支持をいただいていると考えています。
海外展開によりトップラインの成長をめざす
国内での事業フィールドの拡大とともに、海外での事業展開も強化しています。
2016年に現地企業のM&Aによって進出したトルコでは、現地ブランドの商品を開発・販売するとともに、子会社のある英国をはじめ、代理店を通じた欧州・中東各国への輸出事業の強化にも努めています。
また、2024年にはポーランドの現地企業をM&Aで新たに取得しています。
持株会社「ダイドーグループホールディングス」の下、次の成長ステージへ
国内外ともにグループの事業フィールドが大きく広がったことから、2017年に持株会社体制に移行し、ダイドーグループホールディングス株式会社が発足しました。その後、2019年にはグループミッション2023「世界中の人々の楽しく健やかな暮らしをクリエイトするDyDoグループへ」を掲げ、中期経営計画のもと、さらなる飛躍に向けて事業推進に取り組んでいます。
事業領域は拡大していますが、当社グループのビジネスモデルは、「お客様の求めるものをお客様に身近なところでお届けする」ことであることは創業来変わらず、これからも「お届けする機能」を磨いていくこと、そして、そこでは「健やかさをお届けする商品」を提供していくことをめざしていきます。